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第三回 原稿お役立ちTips コマンドバー設定


カラー/ モノクロ共通


クリスタ基本設定編


 皆さんはコマンドバーはご存じですか?コマンドバーは上部にある、コマンドをアイコンで示した物が並んだ部分のことです。

 今回は、コマンドバー設定の説明をしていきます。


 今回の概要は、コマンドバーに割り当てるのにオススメのツールの説明です。

 

・「編集」→「変形」→「自由変形」

・「編集」→「変形」→「メッシュ変形」

 

・「レイヤー」→「レイヤーをラスタライズ」(アナログ線画取り込みのみ)

・「編集」→「輝度を透明度に変換」(アナログ線画取り込みのみ)

 

・「編集」→「色調補正」内の項目(カラーイラストのみ)

・「編集」→「線の色を描画色に変更」(カラーイラストのみ)

 

 

以下、詳細な内容になります。

 

 まず、右上「ファイル」→「コマンドバー設定」を選びましょう。クリックすると以下のような画面が出てきます。

 

 追加したいコマンドを選び、右の「追加」を押すと追加できます。コマンドバーのコマンドを選んだ状態で追加したいコマンドを選択し、「グループに挿入」を押すと最初にコマンドバーにあったコマンドからプルダウンで項目を追加できます。

 逆にコマンドバー内の項目を削除したい場合は、コマンドバーからコマンドをクリックして右の「削除」を押すと削除できます。

 コマンドバー内でドラッグ&ドロップしても、コマンドを移動したりプルダウンにできたりします。

 

 「設定」はコマンドバーのコマンドを選ぶと、アイコンの色や画像を差し替えたりできるツールです。

 「セパレーターを追加」はコマンドバーのコマンドをクリックすると、その右隣に縦線(|)を作ることができます。グループごとで分けたいときに使うと便利です。

 

 

 

 設定できるコマンドとしては、基本的には前回のショートカットキー設定と同じ項目を選択することができます。ショートカットキーにするほどはよく使わないけれども、使用頻度が中くらいのコマンドを設定するといいでしょう。

 

 今回設定をお勧めするのは以下の項目です。全てメインメニュー内の項目になります。

 

・「編集」→「変形」→「自由変形」

・「編集」→「変形」→「メッシュ変形」

 

・「レイヤー」→「レイヤーをラスタライズ」(アナログ線画取り込みのみ)

・「編集」→「輝度を透明度に変換」(アナログ線画取り込みのみ)

 

・「編集」→「色調補正」内の項目(イラストのみ)

・「編集」→「線の色を描画色に変更」(イラストのみ)

 

 まず変形系のコマンドです。これは全員設定することをお勧めします。

 自由変形だと四隅を好きに動かすことができ、メッシュ変形だと格子の数を決めてより細かく調整できます。ほぼ全員使ったことのあるツールだと思うのですが、レイヤー内に描写されている部分の全体を動かしたいときにもコマンドバーからすぐに使えるのでオススメです!

 ちなみにメッシュ変形は、メッシュ変形を起動してからすぐツールプロパティから格子数を設定できます。横と縦で格子数をそれぞれ設定できるので、臨機応変に使ってみてください。

 

 次はアナログ線画をよく取り込む方にオススメするコマンドで、「レイヤーをラスタライズ」と「輝度を透明度に変換」です。

 ラスタライズは、アイテムバンクなどから取り込んだ元画像にリンクした画像や、ベクターレイヤーなどをラスターレイヤーに変換することができます。これによって変形なども容易になるので、特にアナログ線画の取り込みには必須だと思います。

 輝度を透明度に変換は、輝度(画像をモノクロにした場合)に合わせて、黒(不透明)↔白(透明)に変わるツールです。例えば灰色は半透明の黒になり、下の色が透ける状態になります。モノクロに変換されるので、カラーイラストの取り込みには向きませんが、漫画のネームをアナログで描く方などには使えるコマンドだと思います。

 輝度を透明度に変換は必ずラスタライズしてからでないと出来ないので、二つセットで設定するのが良いでしょう。

 

 次はカラーイラストをよく描く方にオススメするコマンドで、「色調補正」と「線の色を描画色に変更」です。

 「色調補正」には色々ありますが、私自身はよく「色相・彩度・明度」、「トーンカーブ」、「グラデーションマップ」を使用するので、この三つを設定しています。よく使うものを設定しておけば色の調整が楽になるので、活用してみてください。

 

 特にトーンカーブは、細かい調整が可能です。例えばRGBでは谷を作るとコントラストが強く、山を作るとコントラストが弱く明るくなります。また、右端は明度が一番明るいところなので、ここを下に動かすと全体的に暗く、左端は明度が一番暗いところなのでここを上に動かすと全体的に明るくなります。

 また、Red, Green, Blue は谷を作るとそれぞれの色味が薄く、山を作るとそれぞれの色味が濃くなるので、細かく色の調整ができます。


 「線の色を描写色に変更」は、線画を馴染ませるときなどに、一発で線画が選択している色に変わるので便利です。

ちなみに、カラーイラストで線画を馴染ませるときにおすすめなのが、レイヤーモードを「焼き込み(リニア)」にすることです。乗算との違いは、乗算よりも下の色の淡いところはより淡く、濃いところはより濃く色味が変わるところです。光の感じを大事にする人のは特におすすめです!下の図は私のイラストの例です。口の部分だけ赤を使っていますが、基本の線画はベージュっぽい色合いにしています。


 

 

 

 以上がコマンドバー設定におすすめな設定一覧になります!ショートカットキー、修飾キーと合わせて、あれば便利なツールなので、どんどん活用していきましょう!

 

次回はレイヤーマスクについてを更新予定です。色々なツールを通して効率良く作業していきましょう!